9月28日、CRMベンダーのFast Trackは自社のFast Track AIに新たな機能を追加すると発表した。agent-to-agent、すなわちエージェント対エージェントである。これまでこのAIは自社インターフェース内でしか作業できなかったが、今後はオペレーターの他システムにあるAIアシスタントが直接データや結論を要求できるようになり、人が往復して運ぶ必要がなくなる。
Fast Trackはオペレーター内部において基幹システムと位置づけられ、数百社のユーザーのCRM、プレイヤーエンゲージメント、ゲーミフィケーション、リアルタイムインテリジェンス、日々の意思決定がその上で動いている。製品ラインのRewards、Greco、True Valueが競っているのは一層のインテリジェント層であり、オペレーターが何が起きているかを把握し、どこに手を打つべきかを見極めるのを支援する。今回のアップデートにより、このインテリジェント層はもはや自社インターフェース内に閉じ込められていない。
API仕様書の接続を経験した人なら分かるだろう。インターフェースを開放するのは容易だが、コンテキストを明確に伝えるのは難しい。Fast Trackが今回強調しているのは、いくつかのインターフェースを公開することではなく、同社のAIがそもそも自社エコシステムを理解しているという点だ。どの機能がどう連携するか、運用コンテキストがどのようなものか、さらにオペレーターが定めたガバナンスとワークフローの中で作業できる。他システムのエージェントが「このプレイヤーは最近どうか」と尋ねれば、直接判断を返し、質問側はFast Trackのデータ構造を理解する必要がない。
CEOのSimon Lidzén氏は率直に語っている。組織は人とエージェントが共に働く世界へ向かっており、一つのエージェントがすべてのシステムの内部動作を理解することを期待するのは非現実的だ。それぞれが領域を守り、相互に協働できることが道筋である。今回の発表も、Fast TrackがAIネイティブプラットフォームを構築する長期的なロードマップの一環と位置づけられている。インターフェースにチャットウィンドウを追加するのではなく、エージェント協働をプラットフォームの基盤能力とするものだ。
ホワイトラベル型プラットフォームソリューションの評価を行っているチームは記録しておくとよい。今後、CRM、リスク管理、データ中台の間の連携は、必ずしも一つ一つのインターフェース仕様書を積み上げるのではなく、それぞれのAIアシスタントが直接対話する形になるかもしれない。選定時には、ベンダーのインテリジェント層が外部から呼び出せるか、ガバナンスの境界をどう引くかをもう一句尋ねてみるとよい。各プラットフォームの開放度について詳しく話したい場合は、お問い合わせください。